【測量会社の事例】地積測量図のSIMA変換を自動化・座標手入力をゼロにした方法
測量会社が地積測量図PDFから座標を自動抽出しSIMA形式に変換することで、測量CADへの座標手入力をゼロにした事例。OCRツール導入によるCAD入力時間の削減効果を具体的な数字とともに紹介します。
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この事例について
関東近郊で公共測量・民間測量を行う測量会社での tohon 活用事例です。
会社規模: 測量士3名・補助者2名
主な業務: 公共測量、土地境界確認、SIMA データ納品案件
導入前の課題: 地積測量図からの座標入力に1図面あたり20〜45分を費やしていた
導入前の状況
SIMA 入力の繰り返し作業
測量業務では、過去の地積測量図や公共測量成果図から座標値を読み取り、測量 CAD に再入力する作業が頻繁に発生します。
特に多かったのは以下のケースです。
既存図面からの座標再利用:
- 過去に測量された土地の隣接地を新たに測量する際に、既存の座標値を CAD に再入力
- 分筆・合筆案件で複数の過去図面から座標を拾い集める作業
納品データの再作成:
- 顧客から紙または PDF でもらった地積測量図を SIMA 形式に変換して別の CAD で使用
座標値は X・Y それぞれ小数点以下3桁まで記録されており(例:X = 35,927.432)、桁数が多く、1点でも誤入力すると図形が大きく崩れます。精度確認のため、入力後に面積を逆算して原本と照合するという二重手間が常態化していました。
1日の入力量とエラーリスク
繁忙期には1日あたり3〜5枚の地積測量図から座標を入力することがありました。1枚あたりの座標点数は10〜30点程度で、単純計算で1日30〜150点の数値を手入力していたことになります。
入力ミスは月に数件発生しており、そのたびに原本と見比べて修正する時間が必要でした。
選定のきっかけ
「地積測量図 SIMA 変換」で検索して tohon を発見しました。
最初の懸念は「SIMA の形式が測量 CAD と合うか」という点でした。測量 CAD ソフトによって読み込める SIMA のバリエーションが異なることがあるため、出力されたファイルが実際に使えるかどうかをトライアルで確認しました。
結果として、弊社で使用している主要な CAD ソフトではそのまま読み込めることを確認し、導入を決めました。
導入後の業務フロー
地積測量図の処理(現在の流れ)
- 地積測量図の PDF(スキャンまたはオンライン取得)を tohon にアップロード
- 処理完了後(30秒〜3分)、抽出結果を画面で確認
- SIMA ファイルをダウンロードして測量 CAD に読み込み
- 自動生成されたプロットを確認・必要に応じて修正
以前は「入力 → 面積逆算で確認 → 修正」というサイクルが必要でしたが、現在は「確認 → 必要なら修正」だけで済むようになっています。
処理時間の変化
| 作業 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 座標10点の入力 | 約10分 | 1分以内(確認込み) |
| 座標30点の入力 | 約30〜45分 | 3〜5分(確認込み) |
| 1日あたりの入力時間(繁忙期) | 2〜3時間 | 20〜30分 |
繁忙期で1日2〜3時間かかっていた入力作業が、20〜30分の確認作業に変わりました。
精度の実態
実際に使ってみての精度については正直にお伝えします。
精度が高いケース:
- 法務局で電子データとして作成された比較的新しい地積測量図(平成10年代以降)
- コントラストが明瞭なスキャン PDF
注意が必要なケース:
- 昭和年代の古い図面(手書きフォントが混在)
- スキャン品質が低いもの(コントラスト不足・傾き)
- 座標表が複数ページにまたがるもの
古い図面では1〜3点程度の読み取りエラーが出ることがあります。ただし、抽出結果に面積の自動検算が含まれており、原本の記載面積と大きく乖離している場合はすぐに気づけます。修正が必要な場合も、全点を手入力するよりはるかに短時間で済みます。
SIMA ファイルの互換性
弊社で検証した CAD ソフトへの読み込み結果です。
- 主要な測量 CAD: 読み込み確認済み
- 点の属性(求積点・引照点・基準点): 正しく区別されてインポートされた
- 座標系: 読み込み後に確認が必要な場合がある(座標系の設定は CAD 側で行う)
導入してよかった点
業務効率:
- 座標入力という「誰でもできるが時間のかかる作業」が大幅に削減された
- 削減した時間を現地確認や成果確認に充てられるようになった
ミス削減:
- 手入力由来のエラーがなくなり、面積逆算での確認作業がほぼ不要になった
ストレス軽減:
- 桁数の多い座標値を延々と入力する作業がなくなったことで、集中力を他の業務に使えるようになった
まとめ
地積測量図からの座標入力は「仕方ないもの」だと思っていましたが、自動化できる部分は自動化するという発想の転換ができました。
完全に確認不要にはなりませんが、「全点入力」から「確認と修正だけ」への変化は、繁忙期の残業削減に直結しています。
SIMA 変換が業務に含まれている測量事務所や土地家屋調査士事務所には、一度試してみる価値があると思います。
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